すすけた背中の羽 洗える場所へ行こう
黄色いバスに乗って 短い夏が始まった
見慣れない空へと 続いてる砂利道
キラキラを目印に進んでいく
川の畔で陽射し吸い込むラムネに
同時に手を伸ばした君
ビンのくち押してビー玉が落下して
シュワシュワ カラン
溢れ出した甘い泡で息が止まりそう
ガラス越しに見えていても
唇に触れそうでも触れられない
取りだせない もどかしいけど
もう栓はできない
真昼の彗星のように光るラムネを
急に君にくっつけられたほっぺた
くしゃくしゃの笑い顔
ここより遠くまで
連れて行ってくれる気がした
ビンのくち押してビー玉が落下して
シュワシュワ カラン
溢れ出した甘い泡で息が止まりそう
ガラス越しに見えていても
唇に触れそうでも触れられない
取りだせない もどかしいけど
もう栓はできない
ビンを持つ指先から流れ込んだ
はじめての音に
混ざり合うには速すぎる心臓の音
くすんでいた心のなか
透き通ったビー玉のせいで
小さな泡粒が全然ひかないよ
ビンのくち押してビー玉が落下して
シュワシュワ カラン 溺れてもいい
このまま息が止まってもいい
ガラス越しに見えていても
唇に触れそうでも触れられない
取りだしたい 戻れないから
もう壊すしかない
2020
vocalist: 冬乃桜
composer: Takahiro Eguchi