Kotobako

aboutworks

Silence

借り物のコンパスで終える旅は

全てを偽っていた気持ちになるから

視線は遠くの輝きに定め

そこまでの一本線ひたすらに駆け抜ける


濃紺の空へ続く道で

息をするのが苦しくなるのを

少し心地好いと感じるのはなぜだろう


もう冷めた光 運んでいく夜の風

ずっとあの星だけ見つめてきた

それ以外は何も見えなかった

澄んだ霧に音が消える


奇跡を起こす方法を探しても

あらゆる正論に絶望してしまうから

視線は遠くの輝きに向けて

ぼやけた足元は夢の景色に似てる


濃紺の空にいちばん近い

この場所から手を伸ばせばすぐに

届くものと思い込んでいたのはなぜだろう


もう冷めた光 運んでいく夜の風

ずっとこの星だけ見つめてきた

それ以外は何も見えなかった

澄んだ霧に音が消える


掴めなかった星が砕けて散る

地上に落ちて光る欠片が照らし出す

傷を癒やしたくて生み出した闇

ずっと自分だけを見つめていた

それ以外は何も見ないでいた

愚か者に寄り添う影


2021

vocalist: 咲良ゆの

composer: Nos(LORE)

昏迷のサンクタム -TABLETALK ROLE PLAY IN TOHO 20-