微熱こもる身体が
眠りに落ちるのを許してくれず
枕に沈む
今日のため息が
宇宙を漂う羊の数を超えたとき
窓に小石あたる音
月のない夜
小さく手招きする君
こんなことってあるんだね
私のなまえ呼ぶ振りでも
声が聴こえる
囚われの身の姫ではないけれど
こっそり部屋を抜け出すよ
流星の見える丘まで
まるで逃避行 未来から逃げて
夢みる二人
つぎはぎしすぎた祈りは呪いに
形を変えてしまうから
海に消える流れ星
プリズムの夜
綺麗な願いごとだけ
聞き入れられますように
それらしい思い出ばかりが
増えていくのは
思い出す日が近づいているようで
本当は少しだけ嫌だよ
風の音さえしなくて小声になる
聞き返そうと 君が顔を近づけて
秘密のまだない二人 ないしょ話を
一晩中している二人に見えるかな
秘密のまだない二人 海が光ったら
私たちに最初の秘密はできるかな
2020
vocalist: 冬乃桜
composer: Takahiro Eguchi